Raphael REDNIQS 浅井さんから華月への手紙

浅井さんからRaphael華月への手紙

華月君は自分の曲が褒められる事を何よりも喜ぶヤツでしたから、この放送もどこかで聴いていてニヤニヤしているかもしれません。

Raphaelというバンドはビジュアル系が大好きな4人の高校生によって結成され、特に大きなタイアップとか強引なプロモーションをしたわけでもなく、正攻法でライブを重ねていくうちに見る見る動員が伸び、18歳で日本武道館でのワンマンライブまで成功させたバンドです。

曲のほとんど全てを作曲し、全ての歌詞を書いていたギターの華月君が、その武道館のライブからわずか半年後に19歳で急逝し、バンドは活動休止を余儀なくされました。

今年、期間限定で再結成を果たしたそのRaphaelというバンドが明日の夜、遂に解散の時を迎えるんです。

Raphaelの曲をこんなにたくさんラジオでかけて、このバンドの事を語る機会もこの先ないだろうと思って、きっとどこかで聴いている華月君に向けて手紙を書いたんです。僕からメッセージを送らせてください。

 

大人になんかなりたくない。そんな歌詞ばかり書いていた君が未成年のままこの世界から居なくなって16年が経ちました。

仮に君が今でも生きていたらどんな人になっていただろう。どんな音楽を奏でていただろう。Raphaelはどんなバンドになっていたんだろう。

それを想像する事は以前なら辛い事でしかなかったけど、今はなんだかウキウキするような気分になれます。残された3人が今はとても楽しそうに君の作った曲を演奏しているからです。

あの時バンドの中心人物を失って前に進めなくなったRaphaelは、活動を止めるしかなくなりました。その後、3人のメンバーはそれぞれに経験を積み、人としても音楽家としても成長を遂げました。

それでも10代の頃、わずか数年だけ経験したRaphaelというバンドのイメージは、当然ながら長く彼らに付きまといました。
3人にとってこの16年は、華月という天才に勝つ為の闘いであったかもしれない。
3人が頑なに封印していたRaphaelというバンドを復活させ、遂に解散という答えを選択したのは、華月君に対する畏怖や嫉妬、ライバル意識、後悔、そういったすべての感情を乗り越えて青春を懐かしみ、君の才能を皆で賞賛しようと思えるだけの時間が流れたという事だと思います。

Raphaelはこんなに上手くなった。こんなにカッコ良くなった。
君への敬意を込めて、君が10代で作った曲を3人はRaphaelらしく進化させてみせました。
そんな彼らの挑戦と遊び心を嬉しそうに眺めている君の笑顔が見える気がします。
君が居なくなった事の悲しみが癒える事はないけれど、ファンの人達がRaphaelの曲を聴いて、悲しい気持ち、辛い気持ちで涙するのはきっと明日が最後です。

君の愛したRaphaelというバンドの事を誰もが笑って思い出せるように、最後に楽しい思い出をたくさん、できるだけ作ろうと精一杯努力した3人をどうか褒めてあげてください。

Raphaelがバンドとしてステージに立つ事はもうないけれど、君の作った音楽は皆の心に今も響き続けています。
きっとたくさんのアーティストがこれからもカバーするだろうし、ラジオでも流れ続けるでしょう。

Raphaelが居なくなっても誰も華月を忘れたりはしないから、安心して、3人の旅立ちを祝福してあげてほしい。
あの頃、君の言葉に共鳴し感化された人達が皆、今ではすっかり大人になり、人の親にもなったりして、それぞれに一生懸命生きています。
君が歩む事のできなかった大人としての人生を楽しんでいる君の仲間やファンの事を、天国から精一杯羨んで優しく見守ってください。

素晴らしい音楽の数々をありがとう。

 

 

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